「エピテーゼの作り方、教えてください」
協会には、時折こういったメールが届きます。
学生の方や、SNSを使い慣れた世代に多く見られますが、私たちは「協会」として「講師」として、責任を持って技術やスキルを伝えている立場です。
フレンドリーに感じていただくのは嬉しい反面、その距離感のまま「ちょっと教えて」では伝えられないことも多いのです。
もしかしたら悪気はないのかもしれません。でも、この一言には、大切なものが抜け落ちているように感じます。
エピテーゼは、事故や病気、生まれつきの理由で外見に変化があった方に対して、「外見」だけでなく「心のケア」にも寄り添う、“もうひとつの選択肢”です。
私たちは、ただシリコンを加工して作品を作っているわけではありません。
お客様の悩みに寄り添い、その人の「これからの人生」に向けて、少しでも前を向けるようにと願いながら、一つひとつを丁寧に製作しています。
だからこそ、その技術を学ぶということは、見た目の再現だけではなく、心に寄り添う姿勢まで含めて身につけるということ。
私自身、歯科技工士として約20年の現場経験を積み、独自に10年以上の研究と試行錯誤を重ねてきました。
協会では、その知識と経験を体系化し、エピテーゼ講座を通じて、エピテニスト®(技術者)の育成を行っています。
最近では、特に学生の方や、SNSでつながりに慣れた世代から、距離感のない気軽なメッセージをいただくことが増えてきました。
たしかに、SNSでは誰とでも簡単にやりとりができる時代です。
でも、私たちは「友達」ではありません。
信頼関係の上で、技術と心を伝える教育者でありたいと考えています。
技術は、手軽に得られるものではありません。
モラルと姿勢が伴ってはじめて、誰かの人生を支える力になります。
無料で得た情報は、無料の価値にしかなりません。
責任を持って学び、誠実に届けられる人を育てたい。
エピテーゼは、医療でも美容でもない「第三の外見ケア」。
協会の講座は、単なる技術指導の場ではありません。
外見だけでなく、心にそっと寄り添う力を育てる場所です。
こうした「仕事への向き合い方」や「技術以前のマインド」は、社会起業の研究室 ありがとう実験室で伝えています。
技術だけでなく、人の心に寄り添う覚悟を育てたい——
そんな想いに共感してくださる方は、ぜひメンバーになって一緒に学んでいきましょう。