事故や病気、生まれつきなどで身体の一部に変化があったとき、外見にまつわる悩みは、心の健康や社会生活にも影響を与えることがあります。
けれど、そうした“見た目の悩み”に対して、医療や美容だけでは十分な支援が届かない現実もあります。
そこで注目されているのが、「エピテーゼ」という外見ケアです。
エピテーゼとは何か?
「エピテーゼ(Epithèse)」とは、体の表面に装着する人工物を指し、外見を補完するために使われます。
義手・義足・義眼・ウィッグなどと同様に、失われた外見の一部を再現することを目的としています。
たとえば、事故で指を失った方に合わせた義指や、乳がんの手術後に左右のバランスを整えるための補完物など。
もともとは医療分野で用いられてきたエピテーゼですが、健康保険の対象外であり、医療や美容のどちらでも対応しきれない領域も多くあります。
当協会では、こうした背景をふまえ、“その人らしさ”を取り戻す外見ケアとして、エピテーゼを再定義しています。
医療や美容だけでは届かない領域に
エピテーゼは、「治療」や「美しさ」だけでは解決できなかった、“日常生活での不便”や“自己肯定感”の回復を目指した外見ケアです。
手術では治らない外見の悩みに対して、「そのまま受け入れるしかない」と思われがちな現状の中で、
- もう一度、ネイルを楽しみたい
- サンダルを履ける足元に戻したい
- 写真に映っても違和感がないようにしたい
という前向きな願いに応えることができます。
“外見の回復”がもたらす心の変化
エピテーゼは、ただ外見を再現するだけではありません。
- 「人目が気にならなくなった」
- 「気軽に買い物に行けるようになった」
- 「初めて自分のことを話せた」
こうした声があるように、見た目の回復が、その人の人生に大きな変化をもたらすことがあります。
ときに、家族との関係や就職・復職にも影響する“外見の悩み”。 それに対して、メスを使わずに寄り添える方法として、エピテーゼは新たな可能性をひらいています。
「エピテ®」という名称について
なお、当協会では、エピテーゼの中でも“心の回復”までを支える新しい外見ケアとして、 「エピテ®(商標登録済)」という名称で体系的な教育と支援を行っています。
▶ エピテーゼとエピテ®の違いを見る
まとめ|“見た目”から心を支える、新しいケアのかたちへ
これまで「仕方ないこと」とされてきた外見の悩みに、エピテーゼは新しい光をあてます。
見た目を補うことで、日常の中での“あきらめ”や“不安”を少しでも軽くし、 その人がその人らしく過ごせるように。
私たちは、エピテーゼという外見ケアを通じて、心に寄り添う支援のあり方を広げていきます。
講座をみてみる
▶ミニ講座
https://epiteschool.net/step-1-did-you-know-the-option-of-prosthesis/
▶エピテーゼ基礎講座
https://epiteschool.net/step-2-basic-course-prosthesis-basic-course/